(5)

また、ある人の夢を見た。
オレも彼女も予備校に通う浪人生。
そんな、もうありえない設定をオレは信じ込んでいた。
まー夢だから。



ある日の放課後、オレは告白する。
振られると思っていた。完膚なきまでに。
ところが彼女のリアクションは想定の範囲外。



あいこ(仮名)「火曜日は授業かぶんないし、会えるの週一になっちゃうし…」



…設定では予備校がない日は会えないらしい。
まぁ、振られたんだろう。
でももっと根本的な理由を持ち出されて振られると思っていたオレは
少し安堵し、あったかい気持ちになった。
思ってたより優しいんだなって。