オレが好きな小説のワンシーンみたいだった。

オレは急いでいた。
焦っていた。
大切な人が変な奴らに捕まえられていたからだ。
話はオレのアパートから唐突に始まった。
「おい、待てこらぁ!」
オレが階段を降りて下の駐車場に着くと、そいつらと大切な人を乗せた車はもう走り出すところだった。
クソっ。やべぇな。いそがねーと!
確かもう雪は溶けたはずだ。
オレは飛び乗るようにバイクにまたがる。
動くか…?
数ヶ月ぶりにスタータを押す。
ぶるるん
くそっ、動けよ!
ぶるるんぶるるんぶるるろぁ〜どどどどどど
かかった!でかした相棒!
と同時にアクセルをふかしクラッチを切り、バイクは走り出した。
そこでオレは気づく。
あ、オレ、ノンヘルじゃん!
まーいいかどうせ緊急事態だしな!
…待ってろよ、大切な人


とゆうところで目が覚めた。
当然まだ雪は溶けてなくて、むしろ降っていた。
夢か…しかしきれいな夢だったな。
つかそもそも大切な人って誰だったんだろう?