自転車、カメラ、ネコ、秋

再三に渡る、大学生活四年間に裏付けられた確かな技術を有するオレのパンク修理にも関わらず、オレのタイヤからはチューブがはみ出す。
タイヤの入れ方云々ではなく、しっかりはめても空気を入れるとはみ出すTUBE。
これは…パンク以前の問題だ。タイヤ。タイヤが古い。5年前に中古でもらったタイヤが古い。
見ると、それはもうボロボロで、ゴムから骨であるワイヤーが突き破っていた。
そらパンクもしますよ。
そうだ、タイヤを交換しよう!
(でもタイヤって捨てるの面倒だから、お店で交換してもらおう。うん。)
 
 
街にある自転車やさんで交換してもらった。

伝わるだろうか。
このタイヤのもっちり感。
はちきれんばかり。
 
せっかくタイヤも交換したから、自転車の汚れを拭いたり556を差したりして軽いメンテをした。

ウェスに古着を使うのは、学生時代世話になった筋肉バカの先輩の教え。
あなたの教えはオレの中にも少しだけ生きていました。
 
自転車をきれいにしていたら、愛着が急に蘇って、写真に収めておきたくなった。
それで部屋からE-410をひっぱりだして上のような写真を撮った。
 
一通りきれいにし終わったら今度はE-410への愛着がまた急に蘇って、写真を撮りに行きたくなった。
こんな時オレが行く場所は、猫の巣。勝手に名づけた。
丈の低い垣根に囲まれた猫だけの空間がこの街にはある。
 

にゃ、にゃん?(ぬん?)

にゃんこら。

にゃんむ…(踏んでひっくり返った枝は気にしない)

にゃんぷい。
 
猫だね猫。秋だね秋。
敷き詰められていく枯葉の上に、新しいタイヤを転がしていく。
まだはきたてで、慣れてないから曲がり角で思い切り傾けられない。
だけどそれもまたいい。このうずうずする昂揚。伝わるだろうか。