敵はそいつ、そこにいる。

ほんのつい数年前まで、非日常は日々の折々にあった。
講義で誰かと知り合ったり、どこか違う場所で学んだり。
仲間と行った海、山、川、そこで食べた料理や、見た景色とか。
学食やデパートが北海道フェアやってたってだけでも興奮したり。
…恋人と初めてのことをしたりとか、別れたりとか。
実家に帰省するだけであっても、一つの旅のような気分だったりした。
どんどん薄れていくんだよ。
ずっと前からわかってる。
だからどんどん新しい非日常を見つけていきたい。
非日常なんて、聞き飽きたし使い飽きた言葉だけど。
 
思い出を作るために生きて、何が悪いのか。