青守へ。

夜が明けたら北へ向かう。
ふざけ会った人たちとまたふざけるために、北へ。
だから金曜だけど今夜は早めに眠りにつこうと思って
友人との電話も早々に切り上げ
友人とのメールも一方的に夜の挨拶を投げ
友人からのメッセも返さなかった。
それなのに、無駄に昂って眠れない。
悪いことをした。
 
住んでいた頃は好きでも嫌いでもなかった。いる理由があったからいただけ。
故郷は青森よりは南だったから、あの街に住むことに、少なからず南に行った人への引け目はあった。
卑屈だった。その街で自分より楽しそうに過ごす同世代を見てはまた卑屈になった。
地方には地方の良さがあるのは百も承知、億千万も承知だけど、それを大いに満喫したとは言えない生活。
後悔とは違う。オレと街の公約数だったらこういうものだろうという妥協と惰性。その事への確信。
公倍数ではなく公約数。"倍"という発想すら生まれない。
 
冬が来れば雪が降り、太陽の光は次の季節まで閉ざされ、
城下町特有のひねくれた道で幅は狭く、歩道などはことごとく消え失せる。
りんご以外に何があるか。にんにくしかない。そんな街なのに。
 
ああ、愛着とは恐ろしい。
あの街に降りた時の印象の貴族っぽい匂い。
どこを向いても稜線とつながってる空。
今しかねえとばかりに街中が狂う夏の夜。
あぶらっこすぎるかわしまのカレー。
しょっぱくて大盛り過ぎるさんさいのチャーハンや
ゴマドレ使ってるのはわかってるけどやめられない坦々麺、ああ懐かしい。
頑張って寝なきゃ。
明日は寝ないんだ!